知られざる耐震の歴史

今回は、堅いお話です。

学生時代に歴史が苦手だった方も、お付き合いください。

歴史は未来を考える材料になります。

現在、私たちは当たり前のように、法律に従って建物を建てていますが、

今に至るまでにどのような経緯があったのかを知ることで、将来の変化への対応を考えたいと思います。


日本の耐震設計の歴史は1891年の濃尾地震から始まりました。

当時は、S・RCの建物が少なく、木造・レンガ造の建物が主流であり、

耐震設計が考慮されていないこれらの建物は被害が甚大でした。

この反省から、耐震設計という考えが生まれます。

また、明治政府という統一的な行政が、日本に生まれていたことも建物への意識を向ける余裕を

生み出していたと思います。

その後、大きな地震に見舞われる度に耐震設計法が見直され、現在の耐震設計法にたどり着きました。

今回、耐震設計法の変遷を調べることで、耐震設計法の意味の一端を理解することが出来ました。

今後も、大きな地震災害が起こるたびに耐震設計法は変わっていくことが予想されます。

その背景にどのような被害があったのか、なぜそのような設計法に変わったのかを理解することで、

より有効に設計法が機能すると思います。

また、現在ではコンピューターが発達している為、実際の地震が起こらずとも被害が

予測できるようになると考えられます。

被害のうえに成り立つのではなく、被害を予想することで、先手をうって設計法を変えていくことが

重要だと感じました。

taishin nippon

-present U’plan- 耐震や構造の情報を広く発信しています。

0コメント

  • 1000 / 1000