「知られざる耐震の歴史」から、我々の先輩方が約90年の間に地震罹災→法律改正を何度も繰り返しながら、耐震基準と耐震技術を向上させてきたことが分かったかと思います。
その中でも、1948年の福井地震の2年後に制定された『建築基準法』(1950年)が現在も施行されています。ちなみに、「しこう」と読みます。
その後、1978年の宮城沖地震の3年後にその『建築基準法』(1981年6月)が改正されています。
1950年の制定から1981年6月の改正までの間、想定していた地震は【中地震(震度5強)】までで、経験則から【震度6以上の大地震】でも『安全であろう』と想定されてきました。
しかし、宮城沖地震を罹災したことで、「数十年に1回以上」遭遇すると思われる【中地震】と「数百年に1回以上」遭遇するかも知れない【大地震】の2段階(1次設計、2次設計)で耐震設計を行うようになりました。
と、ここまでは「構造計算」が義務付けられている木造3階建てや鉄骨造、RC造2階建て以上の場合です。
それでは、それ以外の規模の小さい建物の場合は、どのような耐震基準があるのでしょうか。
そのお話は次回につづきます。
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