2018.04.20 08:04シドニー オペラハウス③ ~実現不可能であることを確認するために~写真はBrian Voon Yee Yapによるこんにちは、ケンです。前回は、シドニー オペラハウスのコンペ案について、その屋根曲面のスケッチを数学で解析することの困難さについてお話しました。設計者であるヨハン・ウッツオンの「卵の殻のようになめらかな曲面にしたい」という強い意志を実現しようと、オブ・アラップと構造設計技術者達は、想定を超える長期間、苦心を重ねることになります。 まずは、屋根の曲線を放物線に見立てて、解析作業が始まりましたが、すぐにシェルの足元の曲げ応力があまりにも大きくなり過ぎて、設計出来ないことがわかりました。この強大な曲げモーメントに対応するため、シェルを2重構造とし、その中に鉄骨トラスを組み込む案、開口部をルーバー状の壁で補強し、...
2018.04.13 03:42地盤調査と建物規模現在、主に使われている調査というと、スウェーデン式サウンディング試験とボーリング標準貫入試験があります。スウェーデン式サウンディング試験は、表層付近の地盤の半回転数を測定します。地層の種類としては、砂質土、粘性土の2種類に分けられます。ボーリング標準貫入試験は、支持層までの間の1m毎のN値を測定します。※支持層=N値50以上を5m以上確認できる硬い層各深度で土を採取するので、地層の種類が判明します。また、追加で孔内水平載荷試験や液状化の判定などが行えるので、スウェーデン式サウンディング試験よりも地盤の性質がわかります。なお、基礎設計に用いる検討式はそのほとんどがN値を使用します。地盤調査の種類と対象建物の目安は、下記になります。・スウェーデン式サウンデ...