こんにちは、てんです。
建物の設計をするときに、地盤の固さや性質などを調べる「地盤調査」を行う必要があります。地盤調査には、簡易なものから大がかりなものまでありますが、比較的簡易な調査方法のひとつである「表面波探査」を見学する機会があったのでご紹介します。
今回ご紹介するのは、「表面波探査」という調査方法のうち、「定常振動法」についてです。名前だけ聞けばすごく難しそうな印象ですが、やっていることは案外シンプルです。まず調査敷地に起振器を設置します。
次に測定したい位置に2つセンサーを設置します。
これで準備OKです。起振器を作動させて調査開始!
まず起振器が、ものすごく小刻みに振動し、高周波の波を発生させて地表面付近を調べます。この時、起振器が動いていることは、肉眼では分かりませんが、起振器の真横に立つと地面が細かく振動していることがわかります。
徐々に起振器の動きは大きくなり、上下に揺れているのがはっきりわかるようになります。この時の波は低周波となっており、地中深くまで伝わっていきます。調査可能な深度はおおむね10mです。
この工程を1ポイントとして、敷地の中央と四隅で合わせて5ポイント調査します。トータルで2~3時間はかかるので、なかなか根気のいる作業ですね。ただ、調査時の騒音はほとんどなく、大きな機器も必要ないので、簡易に調査をしたいのであれば、もってこいの調査方法だと感じました。
我々構造設計者はデスクワークがほとんどですから、こうやって現場に行って実際に調査を目の当たりにするのは大変参考になりますね。
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