家を建てる前に!考えておきたい地震・災害対策

家を建てる予定の方なら、地震対策といった災害を考慮した住まいづくりは考えておきたいところでしょう。今回はそんな方のために、役立つ情報を提供します。


地震に強い素材

家を建てる時に考えたいことのひとつが、「素材」です。どのような素材を使うかによって、それぞれ特徴があります。まずは住宅を建てるときに考えるべき素材についてご紹介しましょう。


「木造」「鉄骨」「鉄筋コンクリート」

建物構造の主要部分に使われる素材には、一般的なものだと「木造」「鉄骨」「鉄筋コンクリート」の3種類が存在します。それぞれの特徴を見ていきましょう。


・木造

日本家屋といえば木造住宅が一般的です。昔から親しまれてきた木造は、日本の風土に合っているということもあり、今でも現役です。木材は軽くて加工が容易なので、リフォームがしやすい反面、火災やシロアリなどに弱いという欠点もあります。素材自体の耐震性は鉄筋や鉄骨に比べてやや劣りますが、その分しっかりした組み立てが行われるので心配ありません。


・鉄骨

素材に鉄を用いた鉄骨は、丈夫で長持ちするのが特徴。また、木と違って一から作る素材であるため、レイアウトが自由に設定できます。ただし、音が響きやすく、サビに弱いという欠点もあります。


・鉄筋コンクリート

鉄筋コンクリートは、素材としての耐久力が抜群です。また気密性が高いため、遮音性や耐火性に優れているのも特徴。ただ重量がある分建築コストが高くなります。また、結露しやすいといったデメリットも存在します。


実のところ、どの素材も地震に耐える性能は持っているため、耐震性の違いは考えなくても良いかもしれません。素材よりも、構造の方が大きく影響するからです。それよりも、使い勝手や予算を考慮して選んだ方が良いでしょう。


外壁材

外壁材は、重量の違いで地震の揺れに影響を与えることがあります。そのため、できるだけ軽い素材を選ぶと良いでしょう。ただ、地震では揺れのほかにも、火災という二次災害も考慮しておかなければなりません。軽さに加えて、断熱性や耐火性に優れているものがおすすめです。


地震に強い構造

新しく家を建てるなら、地震に強い構造についても知っておきましょう。構造は、耐震性を高めるうえでとても重要な要素です。


「耐震」「制震」「免震」

建物の耐震性に関する構造として、「耐震」「制震」「免震」の3種類が存在するのはご存知でしょうか。「耐震構造」は、補強材を用いて壁や柱を強化し、振動に耐えうる構造のことです。一方「制震構造」は、建物内に振動を軽減する装置を設置し、揺れ自体を抑える構造のこと。そして最後の「免震構造」は、建物と地面の間に免震装置を設置することで、建物に振動をほとんど伝えない構造です。


工法

建物を組み立てる方法のことを、工法と呼びます。例えば木造住宅の場合、柱や梁(はり)で骨格を作った後に補強を行う「軸組工法」や、6面体からなるボックス構造をベースに建築する「木造枠組壁工法(2×4工法、2×6工法)」などがあります。工法によっても揺れ方が異なってきますので、どのような工法を用いるかも検討しておきましょう。


土地選びも重要

耐震性は建物だけに注目されがちですが、実は建物を建てる「土地」も大きな影響を与えます。また、災害は地震だけではありませんから、地震以外の自然災害についても考えたいところです。


災害リスクの高い地域も存在する

地震の揺れ具合は、地盤の固さが関係します。また、いわゆる「液状化」のリスクも考えておいた方が良いでしょう。地震以外の災害では、山間部や沿岸部、豪雪地帯など自然災害に見舞われやすい地域が存在します。せっかく地震に強い家を建てても、洪水により流されてしまえば終わりです。まだ建築予定の場所が決まっていないのであれば、土地選びについても考えておきましょう。


できるだけ情報を集めてじっくり検討しよう

家は家族の命を守る大切な役割を担います。良いものを使うとお金はかかりますが、命には代えられません。せっかく一から家を建てるのですから、「安心できる家」にしたいところです。


参考:

・【特集】「災害に強い家」を実現するための家づくりのポイント|家づくりのアイデア

・1番地震に強い家ってどれ?「木造・RC・鉄骨」3つの構造のメリットデメリット|住まい工房にしいち

・地震に強い家から学ぶ!構法選びと素材使いの5事例|feve casa

・「免震」「耐震」「制震」…大地震に強いのはどれ?|SUUMOジャーナル

・地震に強い構造は|LIFULL HOME'S

・【住宅】第一歩は土地選びから―安全・安心な家づくりを考える(1)|未来計画新聞

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