耐震改修とは①

耐震診断の結果より、耐震性能が不足する建物は何らかの補強を行い、性能を向上させる

必要があります。この補強工事等を耐震改修と言います。

では、耐震改修にはどのような工事があるのかをご説明しますが、

その前に「建物はどうやって地震に耐えるのか」をおさらいしておきます。

すでにお読みになった方はもうお分かりかと思います。

まだの方は、先にお読みになって下さい。

耐震性とは大きく分けて「強度型」と「靭性型」の2種類があるとお話しました。

一般的な木造住宅は、「強度型」。

壁がある鉄筋コンクリート造や鉄筋の筋交いがある鉄骨造も同じ「強度型」に分類されます。

逆に、壁や筋交いの無い(または少ない)、柱と梁でつくられている鉄筋コンクリート造や鉄骨造は、「靭性型」に分類されます。

※ここで言う「壁」は、鉄筋コンクリート造の壁のことで、そうではない間仕切壁は該当しません。

さて、本題です。

耐震改修には、大きく分けて三つあります。

建物の耐震性と同じ、「強度型」と「靭性型」、そして「その他」です。

①「強度型」(強度抵抗型補強)

地震に耐える為の要素(=耐震要素)を高い性能のモノと交換する、または、追加する補強方法です。

例)木造住宅では、外壁や内壁を剥がして既存の構造用合板や筋交いを撤去し、高い性能を持ったパネルなどに交換します。

また、耐震用の壁では無かった間仕切壁などに、新たにパネルや鉄筋の筋交いを追加したりします。

串団子で言うと、最新技術の高性能な串と交換する工事ですね。

例)お近くの小学校などの校舎で、窓面に大きな斜材が取付けられているのを目にされた方はおられるのではないでしょうか。

これはまさしく「強度型」の補強です。

「靭性型」である鉄筋コンクリート造の建物に、「強度型」の筋交いを追加することで、

短所を補っているのです。

串団子で言うと、しなやかな串に太い串を追加して、2本にする工事ですね。

残るは、「靭性型」と「その他」です。次回につづきます。





taishin nippon

-present U’plan- 耐震や構造の情報を広く発信しています。

0コメント

  • 1000 / 1000